島村楽器メイン写真

「幅広い層のお客様やニーズに応えながらも、本当におすすめしたい楽器を選びご紹介しています」

[2013.5.31UP]

今回のギターショップ探訪は、楽器販売の大手、島村楽器のイオンモール甲府昭和店にお邪魔した。私が山梨在住のため、たまに同店には行くのだが、総合楽器店なのにギターが充実しているところが密かに気に入っていた。

ギター専門ショップと異なり総合楽器店のため初心者でも誰でも入りやすい。しかも同店はイオンモールにあるのでなおさらだ。

こういうところにギター・コンシェルジュがいたらギターを楽しむ方が増えるだろうなぁ、と思っていたところ…

「さまざまなお客様がいらっしゃいますので、ご希望を良く聞いて、これはと思うギターをご紹介できるように心がけています」と語るのはアコースティックギター担当の丸山さん。さわやかな笑顔が印象的な好青年だ。

ギターの列を見渡すとMartinやTaylor、日本勢ではYAMAHA、K.Yairi、Takamineなど、入門者からギター好きでも欲しくなるギター達がバランス良く並んでいる。場所柄、やはり女性やこれからギターを始めてみたいという方が多いそうだ。

「初めての方だからこそ、ご希望や目的を伺ったうえで、できるだけ長く使えてコストパフォーマンスの高いギターをおすすめしています」

例えばと目を向けたその先には、カナダのSEAGULL(シーガル)。

SEAGULL Coastline S6の写真
【SEAGULL Coastline S6】入門者にもおすすめのギター。トップはシダー単板でレスポンスが早い。 クレームブリュレというおしゃれなカラーだ。

「カナダのギターは森林資源が豊富なだけあって木材も厳選されていて、見た目も良く、音色も安定しています。価格も控えめでコストパフォーマンスも抜群です。このモデルはコブクロが路上ライブで使っていたものと同じギターで特に人気がありますね。カラーのみ変更しましたが、それ以外は使っていたそのものです」

女性におすすめのギターはどのあたりでしょう?

「こちらのK.Yairiは人気があり、おすすめできます。見た目もおしゃれなのですが、ボディが小さめでネックもショートスケールなのでとても弾きやすいギターです」

K.Yairi SO-MH1の写真
【K.Yairi SO-MH1】島村楽器とK.Yairiのコラボレーションモデル。抱えやすいコンパクトなボディならではの演奏性で、女性にも人気の1本。

ヘッドにエンジェルのロゴが光るK.Yairiのエンジェルギター。これは女性心をくすぐるに違いない…。そのK.Yairi SO-MH1を軽く弾かせていただいた。抱えやすいボディサイズ。音はシーガルよりぬくもりがあるだろうか。抽象的だがエンジェルのロゴらしい音色ともいえる。女性の声の音域と重ならない印象なので、女性の弾き語りにも合いそうだ。

ここで少し気になっていたことを伺ってみた。島村楽器にはHISTORYというギターのブランドがあるのだが、意外にそれなりの価格がするのだ。

「ご安心ください。HISTORYは島村楽器が本当に自信を持っておすすめできるギターで、開発から島村楽器がプロデュースをしています。良いギターをつくるために一切の妥協はせず、良いアコギを目指して必要なことをすべて注ぎ込んでいます」

なるほど、最高のギターを目指しているからそれなりの価格設定なのかと納得。すると逆にコストパフォーマンスが相当良いのではと期待感が涌く。

黒のカッコいいHISTORYを弾かせていただく。少しHOTEIが弾いているギターのようだ。……これははっきりいって、、いいっ感じ!

すかさず丸山氏。
低音を程よい感じに調整しています。低音を鳴らしたまま高音弦を弾いてもメロディラインが埋もれず引き立つ感じでしょうか」

正直この低音の程良さは癖になる感じ。以前、Martin OOO-28のヴィンテージを弾いた時のかゆいところに手が届く感じに似ている。もちろんOOO-28とは違うけど…、何ともいえないこれしかないという低音の感じ。

さらに丸山氏。
「サウンドの方向性としては生鳴りを大切にしていますが、HISTORYのエレアコモデルはラインで出力してもできるだけナチュラルになるように調整しています」

なるほど調整か。アンプにつないでみると、これはなかなかの実力。試奏の段階ではライン特有の癖は感じられず、自然でやわらかい感じ。実は他のエレアコと比較させてもらったが出力が控えめなところが、自然な音作りのポイントなのかもしれない。

「出力を上げ過ぎるとラインくさくなるのでギリギリのところで調整しています」

すばらしい調整。そう感じた。ただ音量等のコントロール部分がないので、そのあたりは好き嫌いがあると思う。

それにしてもこのギター。ボディは薄めでカッタウェイが入っているのでハイポジションが弾きやすいし、フレットに軽く円をつける独自のシステムのせいか道具としての安定感も感じる。最初はビクッとしたRockなブラックのボディも、今となっては心地良いではないか、笑。

「地域に密着して山梨の音楽を盛り上げていきたいと思っています。そしてギターを手にした方が音楽を通して幸せになっていただくお手伝いができれば幸いです」

総合楽器店、あなどれない。他の島村楽器も遊びに行ってみようっと。

(取材  望月成恭)

アコースティックギター担当の丸山龍太さん
アコースティックギター担当 丸山龍太さん: 爽やかな笑顔が素敵な丸山さん。確かなアドバイスでリピーターも多そう。ご自身でもライブ活動を行ない、音楽の素晴らしさを広めたいと公私ともに奮闘している。
入門者向けのギターの写真
入門者から実践派まで。バランス良く取り揃える。
ウクレレコーナーの写真
店頭にはウクレレも並ぶ。若い女性からシニアまで人気だ。

 [所在地]
島村楽器 イオンモール甲府昭和店
〒409-3852
山梨県中巨摩郡昭和町常永土地区画 整理地内1街区イオンモール甲府昭和2F
TEL :055-269-5207
WEB:http://www.shimamura.co.jp/kofu/
営業時間:10:00~22:00
年中無休

カーナビでは「昭和町飯喰417」と入力。中央道 甲府昭和ICより車で約10分

※ここに紹介したギターは、在庫商品の一例として2013年5月23日時点の情報で作成されています。価格変更や販売済みの場合がありますので詳しくはショップのHPでご確認ください。

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