アルペジオよ、カモーン !|前編
さてストロークに続き、アルペジオに入ります。
今回は指弾きでのアルペジオはもちろんピックも使ってみます。なおコードを分散して弾くのがアルペジオ奏法という解釈で、スリーフィンガーも含めてまいります。それでは、DHPB流のアルペジオ紹介をスタート!
■アルペジオを微妙に変化させる!
「アルペジオはパターンである」(読み人知らず)
確かに基本、そうなのかもしれません。アルペジオには中世音楽を感じさせる独特の様式美がありますし。でもパターンを踏まえた上で、自由にアルペジオで音楽したいものです。
そこで、まずはアルペジオの微妙なパターン変化のケースを見てみましょう。ひとまず、こちらをお聴きください。
TAB譜の左端に指の略号を置いてみましたが、通常はこんな感じの割り振りとなります。どの指で、どの弦を弾くかを確認しておくと安定したアルペジオにつながります。
前半のA部分は、アルペジオの超代表的なパターン。 B部分はDsus4からDへの流れを際立たせるために、Aパターンから少し変化させています。C部分は伸びやかさと、1弦をやや強調するためにAパターンから変えてみました。
もちろんAパターンで4小節を通すのもありですし、Bパターンで通すのも良い感じになるかと思います。表現したいニュアンスがあれば、どんどん変化させてみましょう。
そしてアルペジオをうまく弾くポイントは、必要以上に手を動かさず、指を動かすということでしょうか。弦の上のホームポジションで常に待機していると良いですね。アルペジオは主に、3弦は人差し指、2弦は中指、1弦は薬指の3本で担当しますので、極端にいうと、それぞれの弦の真上で、各指が待機をしている感じです。
なお、小指をピックガード付近につけると安定するともいわれています。僕の場合は逆に弾きづらいのでやっておりませんが、もし弾きやすければ小指をつけましょう。
■忙しいけど華やかなスリーフィンガー
次に3本の指で弾くスリーフィンガーです。まずは代表的なスリーフィンガーのパターンから。
これぞスリーフィンガーという感じですが、もしこのパターンが弾きづらいようであれば、各小節の1・3拍目の1弦(〇印のところ、各小節同様)を抜くと、少し弾きやすくなるかと思います。スリーフィンガー自体、慣れないと難しいですので練習あるのみです!
なお、指弾きの際にはサムピックをつけてプレイするギタリストも多いかと思います。これは本当に好みですので、試してみて良さそうであればサムピックをつけて弾くのも良いでしょう。
僕の場合は音色が固くなってしまうのと、指のニュアンスが好きなので付けていません。でも3つも持っています。
スリーフィンガーをマスターしておけば、例えロック・ギターを弾く場合でも応用が効きますし、アルペジオやストロークとも組み合わせたアレンジが可能となります。
それでは前半の最後に、アルペジオとスリーフィンガーを混ぜて自由な感じで弾いてみたいと思います!
いかがでしたでしょうか? ところどころフリーな感じになってしまいましたが、基本的にはアルペジオとスリーフィンガーを中心に展開してみました。
さて後半は、通常はあまり大きくはとり上げられないピックを使ったアルペジオも、独自の切り口でご紹介してまいります。それでは、次回もお楽しみに!