ウッドマン|店内

「ヴィンテージに興味を持ち始めた方でも気軽に入っていただけるように心がけています

[2015.6.5UP]

今回のギターショップ探訪は、東京・お茶の水のヴィンテージギター専門店「ウッドマン」にお邪魔した。同店は1998年オープンのギターショップで、お茶の水界隈でのヴィンテージギター探索には欠かせないと言って良い程の有名店だろう。

毎回、少しだけ迷いそうになりながら、いつの間にか迷わず到着する同店。階段を上がった2階が入口だ。

ドアを開けると、おっ、いらっしゃった!ウッドマン渋谷店の取材時にもお世話になった山崎さんだ。いつもの明るい笑顔で安心する。

そう今年の3月。ウッドマン渋谷店がクローズされ、スタッフ、ギターとともに全員集合!となった新しいウッドマンがここお茶の水店なのだ。それに合わせて、売り場も拡張された。

「エレキギターも引き連れて来ましたので、今までより幅広い品揃えとなりましたね」と山崎さん。良く見るとどれも欲しくなる個性的なギターが集まっている。

Fenderの壁
Fenderの壁。ストラトやテレキャスターが並ぶ。

 

Gibson ES-125TC CSなど
ダークチェリーサンバーストが美しいGibsonのフルアコなどが並ぶ。

その中でも特に惹かれたのが…!

FENDER TELECASTER  1966
FENDER TELECASTER 1966 ¥864,000

フェンダー/テレキャスター 1966年製。それにしてもいい感じの雰囲気~と思っていたら、「こちらはオリンピック・ホワイトといって、当時のカスタム色でレアカラーなんです」とのこと。なるほど、そのせいもあるのか、本当はわからないのだけど、いい感じであることには間違いない。

試奏させていただくと、まずちょっとびっくりの低音。そしてギター全体で響いているような鳴り。そして、明らかに枯れている。

「ギター全体がバランスよく枯れてくると、鳴って来るんですよね」と山崎氏。

最近は、ヴィンテージ風に加工されたギターも多く、それはそれで良さもあるのだが、やはり本物のヴィンテージには、それにしかない味わいがあるのでは、と思う。

さて、エレキの誘惑からなんとか逃れ、アコースティックギターの探索に!

今、人気のGibsonは?

豊富な品ぞろえの同店ではあるが、マーケットの状況などによりブランドやタイプが集中する時があるそうだ。現在はGibsonのヴィンテージが特に充実しているので、探している方は要チェックだ。

充実のGibsonコーナー
充実のGibsonコーナー

そしてGibsonの中でも、今は特に小振りなLGに人気があるとのこと。実は筆者が最初に購入したヴィンテージギターもLG-2の1943年ぐらいのもの。その圧倒的な個性と心に響く暖かい音色の虜となり、衝動買いをしてしまったものだ。

取材時には、LG-2の弟分であるLG-1を含めて10本程度の在庫があったが、HOLDや売約済みもあり、やはり動きは速いようだ。

Gibson LG-2
LG兄弟が並ぶ。手前のはJ-160Eだけど。
Gibson LG-2 1943
1943年頃のLG-2。いわゆるスクリプトロゴ、バナーヘッドのレアモデル。

LGはそのルックスからしてブルース向けと思われがち。でも、特にLG-2はフィンガープレイからストロークまで何でもこなせる守備範囲の広いギターなので、もし購入を検討している方は、ぜひ復刻版だけではなく、本物のヴィンテージも試奏してみることをおすすめする。まったくの別物に感じるかもしれない。

なお、良い情報なのでもう1点だけ。

The Woodman WL-1  ¥149,040
ヴィンテージギターの魅力を知り尽くした同店のオリジナルギター。

そうロバートジョンソンでもお馴染みのGibson L-1。そのギターを細部まで採寸し、精巧に日本国内で製作したWoodmanオリジナルのギターがなかなかの素晴らしいサウンドで、価格もハンドメイドとしては¥149,040とかなりお手頃。もし同店に行くときは合わせてチェックしてみよう!

そしてMartinコーナーへ。

実は最初に目に入ったのが、オールマホガニーボディのOO-17。

Martin OO-17
Martin OO-17 1958 ¥356,400

最近、この暖かみのあるサウンドがちょっとした人気だそうだ。壁にはいつものMartin…おやっ?

Martinギター
OシリーズからD45まで並ぶMartin。特に現在はD-18が多いようだ。

そう、数あるモデルの中で、特に気になったのが、1968年製のD-18。ピックガードが鼈甲柄風に変更されていて、逆にそれがカッコよさを演出している感じ。サウンドは、まずはほど良い倍音で、それに暖かみのある枯れた音色。まとまり感のある1本という印象だろうか。

Martin D-18
MARTIN D-18 1968 ¥345,600

本当にここまでいくと、良い悪いではなく好みだと感じる。音色はもちろん、弾きやすさなど、実際に手にとってみないとわからない。個人的にはまずは第一印象。そして持ってみて、軽いと感じるギターが自分には合うようだ。

「ヴィンテージに興味を持ち始めた方でも、どなたでも気軽に入っていただけるように心がけています。そして気になるギターがあったら、遠慮なく弾いてみてください」と笑顔で山崎さん。

新品には新品の、ヴィンテージにはヴィンテージの良さがある。特に一生に1本のギターを探しているのなら、ぜひヴィンテージギターも視野に入れてみてはいかがだろうか。そんな時、ふらっと訪れたい。そんなギターショップだ。

(取材 望月成恭)

 

ウッドマンの山崎さん
店長代理 山崎晴規さん:有名リペアー工房で修行し、その後、大手楽器店に18年間勤務。2008年ウッドマン入社。確かな知識と丁寧な接客でリピーターも多い。

[所在地]
ウッドマンお茶の水店
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-10 宇野ビル2F
TEL :03-5283-3422
WEB:http://www.woodman.co.jp/
E-mail:woodman@woodman.co.jp
営業時間:11:00~20:00
定  休:毎週水曜日
駐車場:ビル下にあり

都営地下鉄「小川町」駅、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅のB-5出口より徒歩1分/ JR御茶ノ水駅・聖橋出口より徒歩5分

※ここに紹介したギターは、在庫商品の一例として2015年6月1日時点の情報で作成されています。価格変更や販売済み、また新入荷が毎日のようにありますので、詳しくはショップのHPでご確認ください。

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